auのiPhoneがそのまま使える格安SIM
最新のiPhone8が発売されたとはいえ、まだまだiPhone 6やそれ以前の機種に愛着があるという方も多いかと思います。格安SIMで安く運用したいと思っている方も多いのではないでしょうか。3年前の機種とはいえ、ハードな使い方をしなければ機能的は十分。ですが、auのiPhoneを格安SIMで利用する場合、注意しなければならない点がいくつかあります。
【目次】
au系の格安SIMは選択肢が少ない
auのiPhoneも、格安SIMで運用することができます。ですが、注意点として、選択するMVNOに気をつけなければなりません。auのiPhoneで利用できるのは、UQモバイル 、mineo(マイネオ)、IIJmio(アイアイジェイミオ)などが代表的でしょう。最近ではQTモバイルやFiimo(フィーモ)なども増えてきました(J:comモバイルもau系回線ですが、端末とのセット購入が前提になっています)。
しかし、これ以外のMVNOは、そのほとんどがドコモ系の回線(格安SIMの9割はドコモ回線)を利用しており、auのiPhoneにドコモ系回線のSIMを差し込んでも、うまく通信できません。つまり、auのiPhoneを格安SIMで利用しようとなると、非常に少ない選択肢のau回線の格安SIMの中から候補を選ばなければなりません。
au回線でおすすめの格安SIMはどれ?
au回線の格安SIMは選択肢が非常に少ないですが、その分どのMVNOも高品質なサービスを提供しているのが特徴です。「どの格安SIMがベストの選択なのか?」というのは、利用者が格安SIMのどういった部分を重視するかにもよりますので、今回はau回線で代表的な大手3社の特徴を簡単に紹介します。
mineo(マイネオ)
iPhoneユーザーが多い、ドコモ、au回線対応、違約金なし、特にこだわりが無ければこれ!
mineoの特徴は、プランの豊富さです。500MBから30GBまで、合計7つものプランが用意されています。ゲームも動画もよく見るという方から、ネットやLINEが出来ればそれでいいという方も、幅広い方におすすめできます。ユーザー同士の交流ができる「マイネ王」や、余ったパケットをいれてユーザー同士で共有できる「フリータンク」など、面白いサービスが充実しており、使えば使うほど楽しみが増えるMVNOです。
IIJmio(アイアイジェイミオ)
家族で利用する場合は、IIJmioがベストになるかと思います。有料オプションのかけ放題に申し込むと、600円のオプションなら誰とでも3分まで無料なのですが、これが家族(同一名義)となら10分まで無料に。さらに800円のオプションなら、誰とでも10分、家族なら30分まで無料になります。3GB、6GB、10GBと需要の大きいプランはおさえてあります。またパケットシェアにも対応しており、10GBのパケットを家族で分け合いながら使うということも可能です。
UQモバイル
au回線の格安SIMといえばまず初めに名前が挙がるくらい知名度の高いUQモバイル。UQモバイルの最大の特徴といえば、格安SIMの中で頭一つ出た、その圧倒的な通信品質です。格安SIMのほとんどは、平日の昼間に極端に速度が落ちてしまうのが普通なのですが、UQモバイルではそういったことが一切なく、常に高速通信を行うことができます。プランは3GBと無制限プランのみと少ないですが、非常に満足度の高い格安SIMです。
格安SIMの申し込みで必要なもの
申し込む格安SIMが決まったら、申し込みに必要なものが3点あります。それは以下の3点です。
- MNP予約番号(今使っている電話番号を引き継ぐ場合)
- 身分証明書(運転免許所や保健証など)
- 本人名義のクレジットカード
MNP予約番号は今キャリアで使っている電話番号を格安SIMでも使う場合に必要になります。なので、電話番号を引き継がない場合は必要ありません。身分証明書は申し込みをする格安SIMにもよりますが、運転免許所や保険証、パスポートなどが一般的です。クレジットカードは格安SIMの場合、支払いに必ず必要になります。そして、必ず本人名義のものを用意してください。ただし、一部ですが、クレジットカードがない人でも銀行振替やデビットカードに対応している格安SIMもあります。
格安SIMのサイズ選びに注意して
「ドコモのiPhoneがそのまま使える格安SIM」のページでも書きましたが、申し込みの中で気を付けなければならないのが格安SIMののサイズです。iPhoneですとiPhone 5以降はすべて「nanoSIM」です。このサイズ選びを間違ってしまうとSIMカードの再発行手数料として3000円〜4000円の手数料が発生しますので注意が必要です
iPhoneでAPN設定をする際の注意点
これは、ドコモ、au、ソフトバンクに共通することなのですが、iPhoneで格安SIMを利用する場合、Wi-Fiに接続できる環境が必要になります。これは、APN設定を行う際にはインターネットに接続しなくてはならないからです。APNとは格安SIMでネットワークに接続するためには必須の設定です。そしてiPhoneでAPN設定をするためには、各MVNOの公式ホームページにアクセスします。
そうして公式ページからAPN設定用の構成プロファイルをダウンロードする必要があります。APN設定自体は指示通りに進んでいけばすぐに終わりますが、iPhoneを使う際の注意点として覚えておきましょう。なおAndroid端末では、設定画面からアクセスポイントのIDとパスワードを手動で入力するため、Wi-Fi環境は必要ありません(オフラインで設定可能)。
格安SIMでテザリングはできるのか?
iPhoneでテザリングが使えるのはUQモバイルのみ
実はmineoやIIJmioといったau回線対応の格安SIMをiPhoneに差し込んでも、このテザリングが使えません。これはauのiPhoneのみに起こる現象(ドコモのiPhoneはテザリングOK)であり、auのAndroid端末にさした場合はテザリングを使用することができます。ですがUQモバイルなら、auのiPhoneであってもテザリングが可能です。本来、au系の回線でテザリングをしようとすると、auサーバーからの許可が必要です。
しかし、格安SIMの回線にはそこにアクセスする権限がなく、テザリングの許可がおりません。しかしKDDI子会社であるUQモバイルには、なんとUQモバイル専用の設定が用意されており、iPhoneでもテザリングが可能になっているのです。格安SIMの中でもUQモバイルは少し特別扱いということです。これからiPhoneを格安SIMで使うことを考えていて、テザリングをよく利用するという人は注意してください。
SIMフリーのAndroid端末だと、APN設定を指示通りに行っても、「データ通信はできるけどテザリングができない」という状況になってしまうことがあります。
その場合は、mineoではAPNタイプを「default,supl,dun」に書き換えると、IIJmioならIIJmio以外のAPN設定を削除すると、テザリングが可能になる場合があります。
UQモバイルと他のau回線の格安SIM、mineo、IIJmioとの違い
そして、こちらはテザリングほど大きな差にはなりませんが、APN設定でもUQモバイルの方が便利になっています。iPhoneを格安SIMで利用する場合、構成プロキシファイルをMVNOの公式ホームページからダウンロードし、APN設定を行わなければなりません。そのため、Wi-Fi環境が必須となります。しかしUQモバイルでは、このプロキシファイルをダウンロードせずに、差し込めばそのまま利用することができます。
テザリングといいANP設定といい、auのiPhoneを格安SIMで使う場合、UQモバイルはやや優遇されている印象です。このように、auのiPhoneを格安SIMで利用しようとした場合、UQモバイルとそれ以外で細かい差があります。APN設定は単なる手間の問題なのですが、テザリングの可否などは、人によってはかなり大きな問題になってくるでしょう。各MVNOの特徴とテザリングの必要性などを考慮し、自分にとってベストとなる選択をしてください。